Gmail、キャリア向けメール送信時に、Postfix 流量制限をする
Postfix 流量制限
docomo, au, softbank 等の携帯キャリア向けのメール、Gmailのメールなどは、大量のメールを送信されてると、「554:Transaction failed」等のエラーコードを応答してセッションを切断されます。その際に送信したメールは相手先のメールサーバーで拒否され一時的に受信をブロックされます。
参考URL:メール送受信する際の注意事項(docomo)
1.大量の宛先不明を含むメールは送信しないでください
インターネットを経由してiモード・spモード宛に送られる大量の宛先不明メールが原因で、一部設備が輻輳し、Eメールが届かない、もしくは遅延するといった恐れがあります。また、こうした大量の宛先不明メールが送信される理由に、迷惑メール送信者によるメールアドレスの収集・名簿化があり、結果、迷惑メールの増加につながることが考えられます。従いまして、弊社ではこのような大量の宛先不明メールの送信元ネットワークを一時的に受信ブロックすることがあります。
3.1通のメールで可能な同報数の上限にご注意ください
同時送信が可能な宛先数は1SMTPセッションあたり100宛先までとなります。101以上の宛先数で送信した場合はそのセッションのメールに関しては受信せずにエラーコード554:Transaction failedを応答し、そのセッションを切断させていただいております。エラーになる前の宛先に関しても送信されませんので、ご注意ください。
送信するメールの流量をPostfix側で制限すれば、上記の制限に対策ができるかと思いますので、Postfix側でメールの流量制限をおこないます
Postfixの設定変更
Postfixにメールの流量制限をおこなうための設定をおこないます。
「/etc/postfix/main.cf」の内容を以下に変更します
# main.cf の最終行に最終行に追加します $ sudo vi /etc/postfix/main.cf # Gmail, Docomo, au, softbank 流量制限 transport_maps = hash:/etc/postfix/transport # その他の宛先メール 100通/60秒に制限 default_process_limit = 5000 anvil_rate_time_unit=60s smtpd_client_message_rate_limit=100
「/etc/postfix/master.cf」の内容を以下に変更します
$ sudo vi /etc/postfix/master.cf # Gmail gmail-smtp unix - - n - 1 smtp -o syslog_name=postfix/gmail -o smtp_destination_concurrency_limit=1 -o smtp_destination_recipient_limit=1 -o anvil_rate_time_unit=60s -o smtpd_client_message_rate_limit=100 # docomo docomo-smtp unix - - n - 1 smtp -o smtp_destination_concurrency_limit=1 -o smtp_destination_recipient_limit=1 -o anvil_rate_time_unit=60s -o smtpd_client_message_rate_limit=100 # au au-smtp unix - - n - 1 smtp -o smtp_destination_concurrency_limit=1 -o smtp_destination_recipient_limit=1 -o anvil_rate_time_unit=60s -o smtpd_client_message_rate_limit=100 # SoftBank softbank-smtp unix - - n - 1 smtp -o smtp_destination_concurrency_limit=1 -o smtp_destination_recipient_limit=1 -o anvil_rate_time_unit=60s -o smtpd_client_message_rate_limit=100
「/etc/postfix/transport」のファイルを以下のように変更
$ sudo vi /etc/postfix/transport gmail.com gmail-smtp: docomo.ne.jp docomo-stmp: ezweb.ne.jp au-smtp: softbank.ne.jp softbank-smtp: .softbank.ne.jp softbank-smtp: .vodafone.ne.jp softbank-smtp:
ハッシュ化をおこないます
$ sudo postmap /etc/postfix/transport
postfix を再起動して設定を反映します
$ sudo systemctl restart postfix
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません