ownCloudの手動バージョンアップ
ownCloudの手動バージョンアップについて
ownCloudのクライアントで新しいバージョンにアップグレードしたので、久しぶりにWEBにownCloudにアクセスしてみると下記のようにサーバー側も新しいバージョンにアップデートできる状態だったのでアップデートすることにしました
※このサーバーのownCloudのバージョンは「10.1.0」となっています
SSHログインしてownCloudのバージョンするコマンド「sudo -u xxx php occ upgrade」を叩くと、「ownCloud is already latest version」となりバージョンアップができません
$ cd /var/www/vhosts/owncloud/ $ sudo -u nginx php occ upgrade ownCloud is already latest version
ownCloudの手動バージョンアップの仕方
公式サイトのドキュメントにも手動バージョンアップの仕方とほぼ同じ内容となりますが、手動バージョンアップの仕方は以下の手順となります。
メンテナンスモードを「On」にする
最初にはメンテナンスモードに切り替えて、Cronを無効にしてログイン防止・ファイルの書き換えを行わないようにします。
「sudo -u xxx php occ maintenance:mode –on」 [xxx]の箇所はownCloudのディレクトリの所有者のユーザー名となります。私のサーバーはNginxで動作しているので「nginx」となります
# ownCloudがあるディレクトリに移動します $ cd /var/www/vhosts/owncloud/ # メンテナンスモードを有効にするため以下のコマンドが実行します $ sudo -u nginx php occ maintenance:mode --on
WEBサーバーを停止する
次にWebサーバーを停止します。
私の環境ではownCloudはバーチャルホストでホストで実行していたので、そのバーチャルホストの箇所の設定を一旦外してWebサーバーを再起動しました。他のバーチャルホストを停止したくないのでWebサーバーは実行したままアップデート作業をしています
# Nginx及びphp-fpmを停止します $ sudo systemctl stop nginx $ sudo systemctl stop php-fpm # WEBサーバーを止めずにアップデート作業を進める場合、但し、Owncloudをインストールしているバーチャルホストの設定の場合のみです $ sudo mv /etc/nginx/conf.d/ownCloud.conf /var/tmp $ sudo systemctl reload nginx
DB及びownCloudディレクトリをバックアップ
データベースとownCloudのディレクトリのバックアップをおこないます
$ sudo mv /var/www/vhosts/owncloud/ /var/www/vhosts/owncloud-old $ mysqldump -u<username> -p<password> <databasename> > <owncloud_db.sql>
最新版のOwncloudをダウンロードする
最新版のownCloudの公式サイトよりダウンロードします
$ cd /var/www/vhosts/ $ sudo wget https://download.owncloud.org/community/owncloud-10.3.1.tar.bz2
最新版を圧縮ファイルを解答する
ダウンロードしたファイルを解凍して展開します
$ sudo tar -xvf owncloud-10.3.1.tar.bz2
バックアップしている設定ファイル・ownCloudディレクトリをコピーします
バックアップしている設定ファイルとバックアップしたownCloudのディレクトリを、先程展開した最新版のownCloudのディレクトリにコピーして以前の設定及びデータにもどします
$ sudo cd /var/www/vhosts/ # 以前の設定ファイルの内容を、初期化された設定ファイルに反映します $ sudo cp owncloud-old/config/config.php owncloud/config/config.php # 以前使用していたownCloudのデータを反映(コピー)します $ sudo mv owncloud-old/data owncloud/data # ownCloudのディレクトリの所有者は変更します $ sudo chown -R nginx:nginx owncloud
WEBサーバーの再起動
停止しているWEBサーバーを起動してアップデート作業は終了です
バーチャルホストの場合で設定ファイルを別のディレクトリに移動した場合は、設定ファイルのある箇所に移動してWEBサーバーを再起動したらアップデート作業は終了です
# WEBサーバーの再起動 $ sudo systemctl start nginx $ sudo systemctl start php-fg #バーチャルホストの設定を外した場合は下記 $ sudo mv /var/tmp/ownCloud.conf /etc/nginx/conf.d/ $ sudo systemctl reload nginx
バージョンアップで使用したファイルの削除
バージョンアップの際に使用した最新版の圧縮ファイルとバックアップに使用したディレクトリを削除します
# バックアップ時に使用したディレクトの削除 $ sudo rm -Rf /var/www/vhosts/cloud_m-yabe/owncloud-old # 最新バージョンの圧縮ファイルを削除 $ sudo rm -f /var/www/vhosts/cloud_m-yabe/owncloud-10.3.1.tar.bz2 # データーベースをバックアップしたファイルを削除 $ rm -f owncloud_db.sql
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